閉経後に気をつけること|心と体を整えて健やかに過ごすために
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年齢を重ねるとともに、体調や心の変化を実感する方は少なくありません。特に閉経を迎えたあとには、今まで当たり前に感じていたことが少しずつ変化し、体からのサインに敏感になる場面が増えていきます。
「疲れやすくなった」「肌や髪の質が変わった」「小さな不調が続く」などの違和感を放置せず、上手に向き合うことがこれからの暮らしを快適にする大切なポイントです。
この記事では 「閉経後気をつけること」 をテーマに、日常生活で意識したい体のケアや心の整え方、食事や運動のヒントをまとめました。
閉経後に起こりやすい体の変化

閉経は単なる生理の終わりではなく、ホルモンバランスの大きな転換点でもあります。女性ホルモンの減少によって、次のような変化が表れることがあります。
骨密度の低下:カルシウムの吸収率が下がり、骨粗しょう症のリスクが高まる。
血管や代謝の変化:動脈硬化や高血圧、脂質異常のリスク増加。
皮膚や粘膜の乾燥:肌のかさつきだけでなく、デリケートゾーンの乾燥や不快感も起こりやすい。
体重増加や冷え:基礎代謝が落ち、脂肪がつきやすくなる。
こうした変化を「年齢のせい」とまとめてしまうのではなく、日常のケアで少しずつ調整していくことが大切です。
食生活で意識したいこと

閉経後の体は、食事内容によって大きく左右されます。若い頃と同じ感覚で食べていると、体に余分な負担がかかりやすくなります。
カルシウムとビタミンD:小魚や乳製品、大豆食品を意識して摂る。外を歩いて日光にあたることも骨の健康に役立つ。
たんぱく質:筋肉や皮膚の維持に必要。豆腐、卵、鶏肉、魚などをバランスよく。
食物繊維:腸内環境を整え、便秘や生活習慣病予防に。野菜・海藻・きのこを積極的に。
塩分と脂質を控えめに:むくみや高血圧を避けるため、調味料の使い方を工夫する。
「特別な食事法」にこだわるよりも、普段の献立を少し工夫することが継続のポイントになります。
日常生活で気をつけたい習慣

食事と並んで大切なのが、毎日の過ごし方です。無理なく続く小さな工夫を積み重ねると、体も心も安定しやすくなります。
適度な運動(ウォーキング・ヨガ・筋トレ)
ウォーキングやヨガ、軽い筋トレは、毎日の体調を整える大きな助けになります。
長時間でなくても、朝の10分ウォーキングや就寝前のストレッチを習慣にするだけで、身体のこわばりが和らぎ、気分も前向きになりやすくなります。
筋力を維持することで代謝の低下や冷えの改善にもつながるため、自分のペースで「無理なく続ける」ことを意識しましょう。
睡眠の質を高める工夫
閉経後は寝つきが悪くなったり途中で目が覚めたりすることがあります。
照明を落としてリラックスできる環境をつくり、スマホやパソコンは寝る前にオフにするなど「入眠のための習慣」を持つことが効果的です。
寝具や寝室の温度を快適に整え、就寝と起床のリズムをそろえるだけでも眠りの深さが変わってきます。
ストレスケアとリフレッシュ
気分の浮き沈みを完全になくすことは難しいですが、日常に「整える時間」を差し込むことで心が安定しやすくなります。
深呼吸や軽い瞑想、好きな香りのお茶を楽しむ、など小さな習慣でも十分です。誰かと話したり、短いメッセージをやり取りしたりするだけで気持ちが楽になることもあります。
大切なのは、自分にとって心地よい方法を見つけて続けることです。
体温調整と入浴・温活
閉経後は体温の変化を感じやすく、冷えやのぼせに悩む方も少なくありません。
服装は首・手首・足首を冷やさないよう工夫し、薄手の衣類を重ねて調整すると快適です。
入浴は38〜40度のお湯に10分ほど浸かり、体をやさしく温めると深い眠りにもつながります。腹まわりを冷やさないよう意識したり、温かい飲み物を取り入れることも日常の温活につながります。
デリケートゾーンケアも忘れずに

見落としがちですが、閉経後に特に変化を感じやすいのがデリケートゾーンです。
女性ホルモンの低下により粘膜が乾燥しやすく、かゆみや不快感につながることもあります。
洗浄:専用ウォッシュを使う
デリケートゾーンは皮膚よりも敏感で、一般的なボディソープでは洗浄力が強すぎることがあります。その結果、乾燥やかゆみを引き起こすことも。
弱酸性でやさしく洗える専用ウォッシュを選ぶと、余分な皮脂や汚れは落としながらも必要なうるおいを保つことができ、毎日のケアが快適になります。
保湿:潤いジェル/クリームを習慣に
閉経後は粘膜の乾燥が目立ちやすく、放置すると不快感につながります。
顔や体と同じように、デリケートゾーンにも保湿が必要です。専用の潤いジェルやクリームを使うことで、乾燥を防ぎ、快適さをキープできます。
朝晩のケアに取り入れると、違和感が減り安心して過ごせるでしょう。
下着選び・日中の工夫
締め付けの強い下着や化学繊維は、摩擦や蒸れの原因になることがあります。通気性の良いコットン素材を選んだり、ゆったりとしたデザインに変えるだけで快適さが違います。
また日中はこまめに着替えたり、長時間同じ姿勢を避けるなど、小さな工夫で負担を軽減できます。
かゆみ・においなどのサイン
乾燥や摩擦だけでなく、かゆみやにおいは体からの大切なサインです。
軽度であれば専用ケアで整えられる場合もありますが、症状が続いたり強くなった場合は早めに医師に相談しましょう。
セルフケアと医療のバランスをとることが、安心して過ごすための大切なポイントです。
オンプドットコムでは、低刺激で使いやすいフェミニンケア商品をご用意しています。毎日のケアに取り入れることで、心地よい日常が続けやすくなります。
医療機関と上手につきあう

閉経後の不調は「よくあること」で済ませず、必要に応じて医師に相談することも大切です。
✔️ 定期的な健康診断で骨や血管の状態をチェック
✔️ 気になる症状が続くときは婦人科や内科へ相談
✔️ 漢方やホルモン補充療法など、医師の指導のもとで選択肢を検討
自分の体を客観的に確認することで、不安を早めに解消できます。
心の持ち方とこれからの暮らし

閉経は人生の大きな節目でもありますが、ネガティブなものとしてとらえる必要はありません。
「これから先をどう楽しむか」「自分に合った暮らし方を見つけるか」を考えるきっかけにもなります。
旅行や新しい趣味に挑戦する人もいれば、食事や体づくりを見直して健康志向を深める人もいます。大切なのは、他人と比べるのではなく自分に合ったスタイルを見つけることです。
まとめ

閉経後に気をつけることは、食事・運動・睡眠・心のケアと幅広くあります。なかでも見落としがちなデリケートゾーンの乾燥や不快感は、専用のケアアイテムを使うことで日常が快適になります。
オンプドットコムでは、毎日のケアに取り入れやすい フェミニンウォッシュや潤いジェル を取り揃えています。ぜひ一度ご自身のケア習慣を見直し、健やかな日々をお過ごしください。
医師監修
宗田聡先生(医学博士・産婦人科・産業医)
広尾レディース院長/茨城県立医療大学客員教授