「ラクトバチルス菌が足りないとどうなる?」気になる不調と見直したい習慣
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最近、なんだかケアしているのにスッキリしない…。
そんな違和感を感じることはありませんか?
もしかすると、その背景には「ラクトバチルス菌」のバランスの乱れが関係しているかもしれません。
デリケートな部分の不快感は、なかなか人には相談しにくいもの。でも、我慢し続ける必要はありません。
この記事では、ラクトバチルス菌が少なくなる原因や、その影響、そして日々のケアで心がけたいポイントについて、やさしくお伝えします。
不安な気持ちが少しでも軽くなりますように。
ラクトバチルス菌とは?

ラクトバチルス菌は、乳酸菌の一種で、腸内や口腔、そしてデリケートゾーンなどの粘膜に存在しています。
とくに女性にとっては、この菌がデリケートゾーンの環境を保つうえで大切な役割を果たしているといわれています。
善玉菌の一つとして、外部からの刺激や不要な菌の増殖を抑えながら、自分自身のコンディションを整えてくれる存在。
本来なら、ラクトバチルス菌がバランスよく存在することで、健やかな状態が保たれやすくなります。
ラクトバチルス菌が少なくなる原因

「いつもと同じケアをしているのに、なぜか調子が悪い…」
そんなときには、ラクトバチルス菌のバランスが崩れている可能性があります。
ここでは、よくある原因をいくつかご紹介します。
ホルモンバランスの変化
年齢やライフステージの変化とともに、ホルモンの分泌量も変わっていきます。
特に女性ホルモン(エストロゲン)の低下は、粘膜のうるおいや環境に影響を与えることが知られており、それに伴いラクトバチルス菌が減少しやすくなるともいわれています。
ストレス・睡眠不足
ストレスが多かったり、睡眠が足りていなかったりすると、自律神経のバランスが乱れ、体内の環境も影響を受けます。
その結果、菌のバランスも崩れがちになり、不快感を招くきっかけになることも。
ケア用品の刺激や洗いすぎ
清潔を保ちたいあまり、洗浄力の強いソープを使ったり、頻繁に洗いすぎたりしていませんか?
その“丁寧すぎる”ケアが、必要な善玉菌まで洗い流してしまっていることもあります。
特にデリケートゾーンは、顔よりも繊細といわれる部位。洗浄料選びには気を配りたいところです。
食生活の偏り
発酵食品や食物繊維が不足していたり、外食が続いたりすると、腸内環境だけでなく全身のバランスにも影響が出やすくなります。
内側の環境は、粘膜や皮膚の状態にも関係してくるため、日頃の食事は見直すポイントの一つです。
ラクトバチルス菌が少ないとどうなる?

ラクトバチルス菌がじゅうぶんに存在しているときは、外部からの刺激に対しても安定した状態が保たれやすいと考えられています。
しかし、この菌の働きが弱まってしまうと、次のような変化を感じやすくなるかもしれません。
✔ 乾燥してヒリヒリする
✔ かゆみや違和感がある
✔ 分泌物が増えたり、においが気になる
✔ 肌荒れや赤みが出やすくなる
これらは一見、軽い症状にも思えますが、日常の快適さを左右する大きな要因です。
「なんとなく不快」「ケアしているのにモヤモヤする」そんな気持ちが積み重なると、心のストレスにもつながってしまいます。
また、自分の体に違和感を覚えると、ファッションや運動、旅行など、前向きな気持ちになれるはずのことにブレーキをかけてしまう方も少なくありません。
大切なのは「我慢しないこと」。
日々のケアを見直したり、内側からのアプローチを取り入れてみたりすることで、違和感が和らぐケースもあります。
変化を感じたときに「これくらい大丈夫」と流すのではなく、「もしかして菌のバランスかも?」と意識してみるだけでも、ケアの視点が変わるはずです。
ラクトバチルス菌をサポートするには?

菌の働きを整えるために、特別なことをする必要はありません。
普段の暮らしの中でできる、やさしいケアから始めてみましょう。
発酵食品を取り入れる
ヨーグルトや味噌、ぬか漬けなどの発酵食品は、腸内環境のサポートに役立つといわれています。
また、食物繊維を多く含む野菜や海藻類もあわせて摂ると、菌のバランスが整いやすくなります。
やさしい洗い方を心がける
専用の低刺激ソープを使ったり、洗いすぎないよう意識したりすることで、善玉菌を必要以上に失わずにすみます。
「清潔=強い洗浄」ではなく、「やさしく守る」ケアへシフトしていくのがおすすめです。
サプリメントで内側からアプローチ
最近では、乳酸菌や植物由来の成分を配合したインナーケアアイテムも多く登場しています。
体の内側からのアプローチは、毎日のケアとしても取り入れやすく、習慣化しやすいのがメリットです。
心と体、両方のバランスを整えて

体のちょっとした変化は、気持ちの変化にも影響します。
「最近なんだか疲れやすい」「自分のことが後回しになっている」と感じたら、それもケアを見直すタイミングのサインかもしれません。
ラクトバチルス菌をサポートする生活を意識することで、体だけでなく心のバランスも整いやすくなります。
何より大切なのは、「自分の声に耳を傾けること」。
自分らしく、心地よく過ごすために。
やさしいケアを日常に取り入れていきましょう。
まとめ
ラクトバチルス菌が少なくなる原因は、ホルモンバランスやストレス、食生活、洗浄習慣などさまざまです。
「原因が1つ」ではなく、日々の積み重ねが影響していることが多いため、できることから少しずつ見直してみましょう。
今のケアに“なんとなくしっくりこない”と感じているなら、それは体からのメッセージかもしれません。
毎日をもっと心地よく過ごすために、ラクトバチルス菌との付き合い方を見直してみませんか?
医師監修
宗田聡先生(医学博士・産婦人科・産業医)
広尾レディース院長/茨城県立医療大学客員教授